Swing Point Auto Marker導入ガイド|Swing Strengthの決め方と高安の読み方

チャート上のスイング高値・安値に▼▲のマーカーを自動で付けてくれるのが、cTrader 用インジケーター Swing Point Auto Marker です。ツールの位置づけや「なぜ高安の定義を固定するのか」という背景は紹介記事で解説しました。

本記事はその続編として、実際に手元の環境へ入れて使い始めるところに焦点を当てます。入手手順、4つしかないパラメーターの意味、そしてソースコードの判定ロジックから読み取れる「知っておかないと誤読しやすい挙動」を順に整理し、最後にマーカーの並びから相場の構造を読む考え方を紹介します。

入手からチャート表示までの流れ

まずは導入の手順です。作業自体は数分で終わります。

本ツールは単品販売を終了しており、現在は無料インジケータパック「トレンドと形を読むセット(11本)」の1本として配布されています(詳細はSwing Point Auto Marker の商品ページを参照)。

  1. 無料配布ページでメールアドレスを登録し、パック一式をダウンロードします
  2. cTrader の Automate タブからインポートし、ビルドします
  3. 分析したい銘柄のチャートを開き、インジケーター一覧から本ツールを追加します

本ツールはチャートに重ねて表示するオーバーレイ型で、AccessRights = None、つまりファイル操作や外部通信の権限を一切要求しない設計です。表示専用のため、追加しただけで発注が行われることはありません。

パラメーターは4つだけ

設定項目は「検出」と「表示」の2グループに分かれています。影響の大きい順に見ていきます。

Swing Strength (left/right bars)

初期値は3、設定範囲は1〜50です。ある足の高値が「左右それぞれN本の足の高値」をすべて上回ったとき、その足をスイング高値と判定します。安値側も同じ考え方で、左右N本の安値をすべて下回った足がスイング安値になります。

値を小さくすると細かい上下動まで拾ってマーカーが増え、大きくすると大きな波の頂点だけが残ります。このツールの見え方は、ほぼこの1項目で決まると考えてよいでしょう。

Lookback Bars

初期値は500、設定範囲は50〜5000です。最新の足から数えて何本前までをマーキング対象にするかを指定します。過去検証で長い波構造を見渡したいときは大きめに、日々の監視だけなら小さめにしておくと、チャートが▼▲で埋まるのを防げます。

Swing High Color / Swing Low Color

初期値はそれぞれ Red と Lime です。高値の上に▼、安値の下に▲が描かれます。他のインジケーターやローソク足の配色と重ならない色にしておくと、読み取りが速くなります。

ソースから読み取れる3つの挙動

判定ロジックはシンプルですが、仕組みを知らずに使うと誤読しやすい点がいくつかあります。

マーカーは右側N本分だけ遅れて付く

スイング高値の判定には「右側N本の足」が必要です。そのため、ある足にマーカーが付くのは、その足のあとにN本の足が出そろってからになります。H1 チャートで Swing Strength が3なら、頂点をつけてから3時間ほど経ってようやくマークされる計算です。

Swing Strengthマーカーの数確定までの遅れ拾う波
小さい多い短い細かい押し戻りも含む
大きい少ない長い大きな波の骨格のみ

「感度を上げれば早く気づける」一方で、ノイズも増えるというトレードオフになっています。

同じ値の高値・安値はマークされない

判定は「左右の足より高いか」を厳密な比較で行っており、左右N本以内にまったく同じ高値の足があると、どちらもスイング高値として扱われません。安値側も同様です。

ぴったり同値で並んだダブルトップのような形では、マーカーが付かない場合があります。形の確認をするときは、マーカーがないことを「頂点がない」と読み替えず、チャート自体も目で確認するのが安全です。パターンの基本はダブルトップとダブルボトムの基本で整理しています。

右端付近は形成中の足も判定に使われる

リアルタイムでは、まだ確定していない最新の足も右側の比較対象に含まれます。形成途中の段階で一度マーカーが描かれると、その後に最新の足が高値を更新しても、描かれたマーカーは残る場合があります。チャートの右端付近のマーカーを判断に使う場合は、足が確定したあとにチャートを再読み込みして、表示が変わらないかを確かめておくことをおすすめします。

時間軸ごとの Swing Strength の考え方

最適な値は銘柄や時間軸、狙う値幅によって変わるため、ここでは決め方の手順を紹介します。

  1. まずは初期値の3のまま、普段見ている時間軸に載せます
  2. 過去チャートをスクロールし、「自分が波として意識している頂点」にマーカーが付いているかを確認します
  3. 細かすぎると感じたら値を上げ、重要な頂点が漏れていたら値を下げます
  4. 決めた値はメモに残し、同じ時間軸では変えずに使い続けます

目安として、M5〜M15 のような短い時間軸ではノイズが多いため値を上げる方向、D1 のような長い時間軸では遅れが大きくなるため値を上げすぎない方向で調整すると、見え方のバランスを取りやすいと考えられます。

注意したいのは、相場を見たあとに都合のよい値へ変えないことです。Swing Strength を変えると、同じチャートでも高安の並びが変わり、トレンドの解釈まで変わってしまいます。値を先に決めて固定しておくことが、このツールを使う意味そのものです。

マーカーの並びで相場の構造を読む

マーカーが揃ったら、個々の点ではなく「並び方」に注目すると、環境認識の材料として使いやすくなります。

ダウ理論の基本では、高値と安値がともに切り上がっている状態を上昇トレンド、ともに切り下がっている状態を下降トレンドと定義します。直近の▼同士、▲同士を左から順に比べれば、この定義に沿っているかを機械的に確認できます。

判別の考え方はトレンドとレンジの基本もあわせて参考になります。また、マークされた高安は水平線を引く候補や、フィボナッチ・リトレースメントの起点・終点を選ぶ基準としても使えます。

導入時に意識したいこと

セットアップは簡単ですが、運用に組み込む前に押さえておきたい前提があります。

まとめ

Swing Point Auto Marker は、無料パックを受け取ってインポートすれば、すぐにチャートで使い始められます。調整の中心は Swing Strength で、先に値を決めて固定することが要点です。あわせて、右側N本分の遅れ、同値の高安がマークされない仕様、右端付近の形成中の足の扱いを理解しておくと、表示を誤読しにくくなります。

収録パックや配布形式の詳細は Swing Point Auto Marker の詳細ページで確認できます。スイング判定のようなロジックを自分で cBot やインジケーターに組み込んでみたい方は、親サイト AI PROGRAMMING の開発・教育メニューもあわせて参考にしてみてください。

本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資助言ではありません。 取引判断はご自身の責任で行ってください。